こんにちは!念願の上尾市で新築注文住宅を建てて、新しい生活をスタートさせたばかりの筆者です。家づくりを終えて今感じるのは、「理想を詰め込むこと」と同じくらい「余計なものを削ぎ落とすこと」が重要だったということです。

注文住宅の打ち合わせ中、特に「新築」という魔法の言葉に酔いしれている時期は、どうしても「あれもこれも」と要望を追加したくなりますよね。SNSでおしゃれな事例を見れば、「うちにもこれが必要かも!」と不安になることもあります。

しかし、実際に住み始めてみて確信しました。打ち合わせであえて「言わなかったこと」こそが、今の平屋暮らしの満足度を支えているのです。今回は、私が喉まで出かかったけれど、グッと飲み込んで正解だった3つの要望について、3500文字のボリュームでじっくり深掘りしてお伝えします。

1. 「流行りの回遊動線を全部取り入れたい!」と言わなくて良かった

インスタグラムやピンタレストで「新築」と検索すると、必ずと言っていいほど出てくるのが「回遊動線」です。キッチンを中心にぐるぐる回れるアイランド型や、脱衣所からファミリークローゼット、そして寝室へ抜ける動線。「これさえあれば家事が爆速になる!」と、私も最初は盲信していました。

なぜ回遊動線を「言わなくて良かった」のか?

設計士さんとの打ち合わせ中、無理やり回遊動線を組み込もうとした瞬間に、平屋ならではのデメリットが見えてきたのです。

  • 壁がなくなるという恐怖: 回遊させるということは、そこを通路にするために「建具(ドア)」や「開口部」を増やすことになります。その結果、家具を置くための貴重な「壁」が消えてしまうのです。
  • 平屋の面積を圧迫する: 平屋はワンフロアで完結するため、通路を増やすほど居住スペースが削られます。回遊動線のために3畳分の通路を作るなら、その分リビングを3畳広くした方が、平屋らしい開放感が得られると気づきました。
  • 耐震性とコスト: 壁を減らしすぎると、構造計算上で補強が必要になり、建築費用が跳ね上がるリスクがありました。

結果として、我が家は「行き止まりのある間取り」を採用しました。しかし、これが大正解。壁があることでお気に入りのアートを飾れたり、落ち着くコーナーができたりと、空間に「溜まり」が生まれました。回遊性よりも「一歩でも歩数を減らす最短距離」を優先したことで、平屋らしい贅沢な空間使いが実現しました。

2. 「収納は多ければ多いほどいい!」と言わなくて良かった

「新築を建てるなら、収納不足で後悔したくない」というのは、全施主共通の願いでしょう。私も当初は「パントリーは大きく!」「各部屋にウォークインクローゼットを!」と、スキマがあれば収納スペースを要求しそうになっていました。

収納を増やしすぎないことによる「逆転の発想」

打ち合わせの中盤で、設計士さんから「収納スペースにも坪単価がかかっているんですよ」と言われ、目が覚めました。

  • 管理コスト: 収納が多いと、人は不思議とその隙間を埋めるようにモノを増やしてしまいます。つまり「管理しなければならないモノ」が増え、家事の負担が重くなるのです。
  • 死蔵品の温床: 奥の深い収納は、数年後には何が入っているか分からない「開かずの間」になりがちです。

私はあえて、今の持ち物+20%程度の「最低限の収納」に絞りました。その代わり、「何を・どこに・どう置くか」をミリ単位で計画しました。例えば、掃除機の基地、日用品のストック、季節家電の置き場所。これらを明確に決めたことで、無駄なスペースを一切作らずに済みました。

「新築だから収納をたっぷり!」と言わなかったおかげで、浮いた予算をリビングの勾配天井や、少し良い床材に回すことができました。モノを厳選する習慣もつき、平屋の美しさをキープしやすくなっています。

3. 「大きな窓をたくさん付けて!」と言わなくて良かった

平屋を建てる際、一番の憧れは「大きな開口部から見える庭の景色」でした。リビング一面を全面ガラス張りにして、外と中がつながるような開放的な家にしたい……そう熱望していました。

窓を減らして得られた「安心」と「住宅性能」

しかし、冷静に検討を進める中で、窓を増やすことのリスクが浮き彫りになってきました。

  • プライバシーの問題: 広い敷地なら別ですが、住宅街の平屋で窓を大きくしすぎると、外からの視線が気になって結局一日中カーテンを閉めることになります。
  • 断熱性能への影響: どんなに高性能な樹脂サッシを採用しても、壁に比べれば断熱性は圧倒的に落ちます。窓が多いほど、夏は暑く冬は寒い家になってしまいます。
  • 防犯面の不安: 平屋はすべての窓が地面に近いため、窓が多いほど侵入経路を増やしていることにもなります。

最終的に、リビングのメイン窓以外は、高所に設置する「ハイサイドライト(高所用窓)」や足元の「地窓」に変更しました。これにより、「外からの視線を遮りつつ、空の青さや光だけを取り込む」という贅沢な環境が整いました。カーテンを閉め切る必要がないため、心理的な開放感は「大きな窓」を付けていた時よりもずっと高いと感じています。

まとめ:新築打ち合わせの極意は「引き算」にあり

新築の打ち合わせを進めていると、どうしても「足し算」の思考になりがちです。最新のキッチン、便利な全自動設備、憧れの海外製建具……。しかし、実際に住んでみて思うのは、家づくりで本当に大切なのは「何を足すか」ではなく「何を削ぎ落として自分たちの本質を残すか」だということです。

私が今回「言わなくて良かった」と感じているのは、世の中の流行やSNSの「映え」に流されず、自分たちの等身大の生活にフォーカスした結果です。平屋という限られた面積の中で、最大限の豊かさを手に入れるためには、引き算の美学が欠かせません。

これから新築(特に平屋)を検討されている皆様へ

もし今、打ち合わせの真っ最中で迷っているなら、一度立ち止まってこう自分に問いかけてみてください。

「その要望は、5年後、10年後の自分たちにとっても本当に必要なものですか? それとも、新築ハイで『あったらいいな』と思っているだけではありませんか?」

あなたの理想の家が、流行りに左右されない、あなただけの最高に居心地の良い場所になることを心から願っています!


【編集後記】
最後までお読みいただきありがとうございました。今回は「あえて言わなかったこと」に焦点を当てましたが、次回は逆に「これだけは譲らなくて本当に良かった!」というこだわりのポイントについてもご紹介したいと思います。新築ライフ、一緒に楽しみましょう!